実家でクリスマス。
妹と姪っ子たちが、癌と闘っていた父のために、アメリカから帰って来てくれたのですが、残念ながら父は11月に他界してしまい、会うことは出来ませんでした。
妹の家族は、夏に来た時ずっと父に付き添って、父を励ましてくれました。
父はまだ64歳でしたが、4人の孫(我が家の息子たちと姪っ子たち)に慕われ、尊敬されていて、幸せだったと思います。


アンジュママはパパっ子でした。
父もそんなアンジュママを、特に可愛がってくれました。
いろいろ迷惑をかけたけれど、父はいつも苦笑しながら助けてくれました。
父が甘やかしたせいで、アンジュママが高慢で我がままになったと言う人もいました。
確かに父は甘かったけれど、それ以上に、アンジュママが強くなれるような愛情をかけてくれました。


父が亡くなる前のことですが、アンジュママは高校生の長男と喧嘩しました。
普段仲が良い分、喧嘩はとても激しく、取っ組み合いになり、なんとママは長男の頬を食いちぎってしまいました。(※アンジュママ、犬ではありません。人です。)
流血して唖然としている長男を残して、ワンコたちを連れて家を飛び出し、2日間車で寝泊まりしました。
ワンコたちがたくさんいて、実家が受け入れることは出来ないと分かっていましたが、どうしたらいいか分からなくて、実家に行きました。
父は何も言わず、すぐに父の会社の社員寮に住めるようにしてくれました。
台所とお風呂は共同でしたが、部屋にはベッドとテレビとマッサージチェアがあり、家より快適でした。
自分は愛されている、大事にされていると感じて、もう絶対に家には帰らなくってよ!と思いました。(←高慢でワガママ。)
ところが・・・
父は料理が得意で、朝晩お弁当を作って持って来てくれました。
それが美味しくて、嬉しくて、ありがたくて、食べる度に涙が出ました。
そして、家に帰って息子たちにお弁当を作ってあげなければと、思うようになったのです。


結局、3日ほどで長男が謝ってきて、帰って来てほしいと言うので、長男を許して家に戻ることにしました。
でも、父に甘えて、心身ともに癒された、有意義な3日間でした。
お弁当を作る時はいつも父を思い出すので、今までほど苦痛でなくなりました。
父のような親になりたい。
厳しく冷たい北風ではなく、優しく暖かい太陽でありたい。


心配かけてばかりで、親孝行出来なかったけれど、父には心から感謝しています。
父は息子たちをとても可愛がって、成長を楽しみにしてくれていたので、 息子たちをきちんと育てることで、恩返ししようと思います。
取っ組み合いの喧嘩をしているようではまだまだですが・・・
大丈夫!
息子たちも、ワンコたちも、みんな高慢でワガママだけど、とても可愛いから(ママに似て♪)