こんばんは、敦熾@藍蘭堂です。
今日は藍蘭堂でもお馴染み素材の銀のお話です。
銀は金属の中で光に対して最も高い反射率を誇ります。
最も高い反射率=最も輝く金属であり、金やプラチナより美しく輝きます
そして空気中や汗等に含まれる硫黄で硫化します。
銀の黒い変色はこの硫化による作用です。
左から、仕上げ前の鋳物・磨いた銀・燻し加工された銀・完全に変色した銀となります。
キャスト(鋳物)後表面を締める為にバレルをかけた、仕上げ前の状態。
表面が磨かれてないので梨地状態ではありますが銀特有の明るい光沢がありますね。
磨がくと明るい光沢が出てきます。
硫黄で燻して表面の凸を磨いて仕上げた状態。
『燻し銀』と言われるもので、使っては磨いてを繰り返してもこうなります。
全体的に深みのある銀色で、このまま使い込むとアンティークシルバーの様な風合いになります。
全く磨かず徹底的に変色させると真っ黒になります。
特に磨いてませんが、日頃から着用しているので艶のある黒で、これはこれで魅力的かと思います。
僕はこの状態で使ってます。
変色を活かした燻し銀の、どの辺りの風合いに育てるかもシルバーの魅力の一つです。
変色に神経質になりすぎると折角の素材感を楽しめないので、もっと気軽に受け入れて頂ければと思います
変色が嫌な場合はロジウムメッキをかければある程度変色を防げます。
いずれはメッキが剥がれて変色してしまいますが、凹んだ部分はメッキが剥がれないので、結果的にお手入れの手間は軽減します。
最近の藍蘭堂製品に選択式で対応しているロジウムメッキですが、ロジウムメッキをかけたシルバー製品で注意して頂きたいのは、磨き過ぎない事です。
藍蘭堂では銀製品にシルバークロスをお付けしていますが、研磨剤を含んでいるので磨き過ぎるとロジウムを削り落としてしまいます。
変色するまではセーム革や柔らかい布で軽く拭く程度に留めてくださいませ
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