小学1年生も終わりかけた頃

弟が生まれた

可愛くて可愛くていとおしかった

こんなに可愛い子が世の中にいるなんて

母も同じ気持ちだった

母がこんなに優しい目を、いとおしい目をするなんて知らなかった
初めて見る光景だった

私が赤ちゃんの頃もこんな目をしてくれたのだろうか

母は男の子を欲しがっていた
姉も女の子、私がお腹にいる頃男の子と言われていたのに、生まれたら女の子だったと
私を産んだ瞬間また生もうと決心したと

母の激愛っぷりは凄かった

ただ弟のことを羨ましいとかみじんも思わなかった

父も母も大嫌いだからだ

嫌いなやつに好かれたくない