11月マンスリーギャザリング
「マンスリーギャザリング。」
それは、私にとってはフルマラソンを走り切る感覚に似ている、
そんなイベントです。
なんて間接的な表現でしょう。
でもそうやって当日を表現する以外、上がり症のアシスタントは方法がないのです。
来ていただいた生徒様方に、季節のお料理を、コース式で出していきます。
マラソンに例えると、前日の買い出しと仕込みは、無事に走り切る為のイメージトレーニングに似ています。
当日。
何回経験しても緊張する私のこの性格。毎月この日の走り始めはドキドキしています。
「一皿目はこのお皿にしようか」
と、愛子先生が持ってきてくださったお皿を見て、一生懸命作ったお料理がパッと色がついて変わる瞬間を感じると、まだマラソンがスタートしたばかりなのに、見惚れてひたすら写真を撮る私がいます。
前日の仕込みの日、
Xmasソングをかけながら1人黙々と作ったキッシュが、無事に生徒様の元へと届いた時のあの嬉しさは、なんともゆえません。
小さい入れ物に入っているのは、サルサソースです。
アクセントになって、また違った味が楽しめます。
次はレンコンのポタージュ。
温かいスープの幸せは、冬は特に感じます。
レンコンと玉ねぎと白葱を、じっくりゆっくり炒めるので、甘みがあって美味しいです。
次はウォルドルフサラダ。
ウォルドルフサラダは、りんごとセロリが入ったサラダの事をいいます。今回はフレンチドレッシングで和えています。
ウォルドルフってどうゆう意味?
と聞かれた時、不器用ながらもサラダの意味を説明できる自分が、とても嬉しかったです。
ここでマラソンでは中間地点になります。
しかし油断してはいけません。
折り返してから無事に走り切ってから初めて、「マラソン完走」です。
次はロールドビーフと、ほうれん草ソースのラビオリです。
赤ワインソースの赤と、ほうれん草の緑が、とっても綺麗です。
ラビオリの中はマッシュポテトが入っているのですが、私がここに来て学んだのは、
「じゃがいもの茹で方」
です。
最終的に最後まで火が通ったら、電子レンジでもボイルでも圧力鍋でも、過程はあまり関係ないと思っていた今までの私でしたが、
「圧力鍋で中までぐっと熱を入れてあげると全然しっとり度が変わるのよ」
と教えていただいてから、野菜の火の通し方を前より意識するようになりました。
ここに来てから初めて感じる、野菜の甘みや旨みというものがあります。
そんな助手の学びを経てつくられた、ベーコンと玉ねぎ、ハーブがたっぷり入ったマッシュポテトです。
最後のデザートはコーヒームース。
ふわふわの柔らかい食感なので、いくらでも食べれてしまうデザートです。
どのお料理にもこんなに愛着が湧いて、お皿に盛り付けて皆様の元へ届ける時、
どうか喜んでもらえますように
と思いながらテーブルへ運ぶあの時間は、大好きです。
今月も、いつも通り緊張しながら始まったのが印象的ですが、
美味しかったと言っていただける事が何より嬉しい瞬間です。
このマラソンを走り切った助手は毎回、先生と一緒に話をしてこの一日を振り返ります。
ここで毎回違った次の課題や、良かった点を見つける事ができ、次のイメージトレーニングをする事ができます。
寒い中来て下さった皆様には、感謝の気持ちでいっぱいです。
来月は、Xmasマンスリーで沢山の方にお越しいただけます。
皆様に喜んでいただけるように、
来月も一生懸命頑張ります。
ありがとうございました。
[ぬまたあきな]