モントリオールにきた

 

ここは、自分にとって非常に思い出深い場所で、でも場所が場所だけに結局9年くらい、訪れることができていなかった。なんだか、このタイミングで来なければいけない気がしていた。当時は自分にとって初めての一人暮らし、初めての海外暮らし、初めての。。と初めて尽くしだったけど、正直本当に辛かった。こうであるべきという気持ちと、実際とのギャップが苦しくて、ここに来た事さえ後悔して、人生で最初の挫折だった。

 

実際この場所に降り立つと、なんだかとても不思議な感じで、思い出の場所をめぐる作業は、なんだか散らばった自分のピースを集める作業みたいだ。あちこちに、当時の自分が悲壮な感じで立っていた。その度に、「そんな頑張らなくていいんやで」と、自分に声をかけているみたいだった。

 

人が優しく感じるのは、自分が観光客だからか、それとも自分に余裕が生まれたからか。当時は、この街の人々が本当に嫌いだった。フランス語ができないから、アジア人だから、差別されているような気がしたし、実際そういうのも少しあったんだろう。