数日前からわが家のベランダにカミキリムシがいる。


ファーストコンタクトは洗濯物を出そうとベランダの戸を開けたときである

ひっくり返ってうじゃうじゃ手足を動かしていた。

茶色いカミキリムシ。

こちらが物音を出すたびに警戒してか余計に動かしていた


生きとし生けるもの

わざわざ退治する必要もあるまい

(触りたくないし弱ってるし時間の問題だろ。)

(洗濯出してる最中に急に起き上がって飛んで部屋に入ってくるなよ)


虫は嫌い


夕方洗濯を取り込む時間。

もう生き絶えているだろうと恐る恐る様子を見る。


あれ、いない…?あーいたいた

ひっくり帰ったままこちら側へ転がっていた。


片付けるのも嫌なので週末夫にやってもらおー


翌朝

あれ?…あーいたいた

昨日とは逆方向へ風で飛ばされていた。

そのまま風でどこかへ運んでくれ〜


その日の夕方

は!!

初日のファーストポジションへ戻っていた。

しかしヤツは体勢を持ち直し羽を膨らます、閉じるを繰り返していた。

生きてる…


虫の生命力の強さよ。


この調子じゃ間もなく飛ぶのか?

洗濯取り込む間部屋に入ってくるなよ


翌朝

早朝カラスが近くにいるような物音がした。

(食ってってくれ…)

洗濯物を出す。

げ、、ベランダのスリッパに乗っているではないか

飛ばないのか飛べないのか?

結局そのまま力尽きるのか?

スリッパの上ではやめてくれよ


不意打ちして洗濯出す間に部屋に入ってくるなよ


夕方

移動している。

飛ばないのか?飛べないのか?

ちょっと居心地良くなったりしてるのか?


エサをあげたら元気になって飛ぶかな、なんて頭の片隅に浮かんだけどカミキリムシの食べ物など検索するほどは世話を焼く気にならなかった


その辺にポイっとしたら木に乗っかって葉っぱでも食べるんかな

カミキリと言うくらいだからきっと葉っぱかじるんだろーな

当方カメムシをベランダからポイして翌日ふつうに玄関前に落っこちてた過去あり

さすがにポイする気にはなれなかった


今朝

ヤツはスリッパの上をあちこち移動しているらしい。

夫に申し送りをする。

ベランダにカミキリムシがいる、始末するな、ほっといてくれ。

夫は言う。

弱ってる、そのまま死ぬだろう


やっぱりそうか


カミキリムシにうっすら情が湧く。

がんばれよ


今日の夕方にはスリッパの少し内側に入り込んでいる。

げ、間違えて履いたらどうするんだよ…

虫は嫌い

日中は日差しが強かったから影に隠れていたのかな。


もうベランダを開けても物音出しても反応は変わらない。

弱っているのかもしれない。

物音がしても平気と思っているのかもしれない。

このままベランダで(しかもスリッパの上で)死なれたら嫌な気になるじゃないか、あー嫌だ



明日はどんなかな