息子が手術後、ぽつりと泣いた。

「俺の人生、ワキガのせいでメチャクチャだったんだ…」
「なんで中学のときに手術させてくれなかったの?」

…ええー!?
そんなに悩んでたなんて、一言も言ってなかったじゃん!

私はそれなりに寄り添ってきたつもりだった。
でも彼は言う。
「俺はワガママの言い方が分からなかったんだよ」って。

…マジか。

いい子だった。いい子すぎた。

親の顔色を見て、誰にも迷惑かけず、ずっと自分を責めてたんだなあ。

「時間を戻して中学時代に手術してほしい」って
ごめん、それはもうドラえもん案件なんよ。

なんだか申し訳なさすぎて
「気づけなくてごめん」
と言うしかない。

でも「どうしたらよかったのか」は、今でも正直分からない。

親って万能じゃない。無力だ。
でもこれからは、今の彼の声をちゃんと聞こうと思う。

泣いてくれて、怒ってくれて、ありがとう。

それ、やっと出てきた反抗期なんだよね。よかった。ほんとに。

あの頃の君に届かないぶん、今の君に寄り添いたい。