「天使の梯子」にあったと思う。

グリム童話のろうそくの話。

人の寿命をろうそくであらわしている。
今にも消えそうなのは、短いろうそくとなるらしい。

何故だか、その話が今頭をぐるぐる回っている。

残された時間の中で、私に出来ることは何なのかな?
そんなことをすごく考えた。

苦しそうな呼吸。
私には、背中をさすってあげることしかできない。


ろうそくが消えてしまった・・・。

眠るように、息をひきとった。

どんどん冷たくなる体温と、測れないほどの血圧。
呼吸が止まって、心臓が停止するまでの時間が
とても長く感じられた。

あれだけ、苦しそうに呼吸をしていたから。

おじいちゃんが迎えにきたかね?
こんなことなら、もっと、お水を飲ませてあげたらよかった。
という父の言葉が心に残った。