宮本武蔵の五輪書の中に「物事は栄える拍子と衰える拍子がある、気を付けよう」という言葉があります。拍子ははずみという意味です。拍子とは間でもあります。良くない拍子が来たらそれを転じて、良い栄える拍子の方に持っていく。ではどうすればよいかというと、間を取るということ、危険なこと〔難問題〕にぶつかった場合すぐに反応しないで、少しの間をとって、自分が置かれている状況を客観的に把握し判断する。それは、この間に情報をたくさん仕入れること。そうすればより良い状況に自分を導くことができる。と武蔵は言っている訳で、武道で例えると、武道は危険に際して生きる道〔方法〕と考えると、危機一髪の窮地からの脱出は、間を取って良い拍子に転換することといえます。