臆病な人とは危機回避能力が優れている、言い換えれば未来を考えられる人です。武道の達人の第一条件は臆病な人であること。武道に限らず達人は冷静で慎重に物事を判断できる人です。戦国の世において生き残るためには危機回避能力が高くなければ生き残ることはできませんでした。慎重な判断ができるという能力が高い人が生き残りました。織田信長は少ない手勢で本能寺に宿泊して明智光秀に打たれました。豊臣秀吉は徳川家康の勢力を削がないまま亡くなりました。最後の油断が徳川家康に味方しました。味方とは家康の臆病から来ています。臆病な人というのは、それだけ自分の身に何か変なこととか嫌なこと、失敗する何かが降りかかるのを凄く怖がります。そうならないためにはどうやって過ごしたらいいのか、どうやって行動したらいいかというのを冷静に慎重に判断できる先見能力が長けてる人だと思います。家康や家光は先読みの達人です。嫡流の子孫が絶えることを予想して御三家をつくり、大名の裏切りを予想して参勤交代や関所、大名の婦人や子供を江戸に人質として確保しました。将来徳川の敵と成りうる家柄の○○家の抹殺や大名のお家取りつぶしまで実行しています。徳川政権が265年も続いた理由は家康の臆病な性格から来ていると思います。