武術は心理ゲームです。宮本武蔵の巌流島での戦いは時間と言葉、櫂の木刀等、技よりも心理作戦が中心でした。何事も人間が意思決定しているため、さまざまな心理現象を理解しないと相手を制することは難しい。合気道は相手の心理や動きが変化しているのに自分がやりたい技に固執すると負けてしまいます。戦いは千変万化に変化する動きに対応しなければなりません。負けると思ったらさっさと逃げるのも方法の一つ。人間は負ける戦いが解っていても自分を正当化(一貫性の法則)したくなりますが目論見が外れ、本来ならすぐに撤退しなければならないのに、失敗を認めることができず、ずるずると凋落の道へと進んでしまうので、冷静に淡々と対処することが重要と思います。日本国内外での敗戦の歴史が教えています。目に見える力、目に見えない力を保持し続ける努力が大切です。