誰もが合気道の達人になれるとは限らない、というかほとんどの人がなれないのはなぜなのか。つまり、新しい技を創造し、イノベーションを起こすことは、有名な師範に習いさえすれば誰でもできるようになるわけではない。
これは、学んだ基本技をいかに応用するかという思考習慣が養われていない、あるいは道場以外でそういう姿勢で取り組んでいないことに起因します。
学んだ技や知識を組み合わせて統合し、より複雑なことに適用できないのは、社会人や学生が合気道だけに集中できる環境を与えられておらず、型を学ぶのに精一杯で。自分で問いを発して探求し、解決方法を自らの頭脳で編み出し、成し遂げるという経験をしてこなかったからだと思います。そして師範とはいえ仕事と掛け持ちが多く、教えるプロフェッショナルとは思えません。他の武道をかけもちする熱心な人もいますが、私の経験では試合の無い合気道の上達に有害な面もあると感じます。
善光寺式阿弥陀如来像(複製)です。1333年に鎌倉攻めの守護神として持参。11月7日に里見道場に於いて群馬県立歴史博物館に贈呈しました。元国宝、現在は重要文化財です。