武道の身を切るとは「よく見て判断する。状態を見きわめる」時に使用されます。詳しく言うと相手の状況、状態、気持ち、殺気等を冷静に見る、観る、診る、観察して瞬時に判断して行動をとる。相手の攻撃にたいして身をすこし切るくらいの入り身転換で躱(かわ)すのは上泉新陰流(皮を切らして肉を切れ・肉を切らして骨を切れ・骨を切らして命を取れ)の特権ではありません。体術には必要な動きです。見切り発車と言いますが見切り入り身、転換ができないと相手の攻撃に対して遅れを取ってしまいます。身切り発車、つまり皮を切らすくらいのタイミングと距離、そして反射の動きを理解する必要が出てきます。考えて対応していては遅いのです。