多くの人は力づくでとか力を入れろとかの表現がしっくりいきますが、力を入れないで、優しく、力を感じないと言う表現には違和感があります。日本柔術は出すことです。出すためには多種の体法則に基づいて動きます。それが合気道の稽古です。達人の体は胴衣のなかに秘密があると思いますが、見た目は普通体です。キン肉マンとは違う鍛え方をしているはずです。何もしていないはずはありませんが、達人それぞれの創意工夫があるはずです。ですから、他人には教えませんが、正しい合気道の稽古そのものが達人への道なのかも知れません。まずは、達人に出会うところから始めないと目的が定まりません。植芝翁の受けを取って感じろとよく言われたそうです。江戸時代の柔術の達人「関口柔心」の手首を掴んだ人いわく、ふぁとしていて掴んでいる感覚が無かったと言っています。