関口氏業〔1598年生〕関口流〔柔術を主体とする総合武術〕の祖、氏心(うじむね)(林崎甚助の弟子)の息子で父の開いた関口流をより発展させて今でも言い伝えられる柔術の達人です。氏心が柔術を閃いたのは、ある日、外にでて何気なく庭の方をみると、屋根の上で寝ていたネコが寝ぼけていたと見えて滑って庭に落ちてきた。は、と思っていると、宙で一回転してひょいと地面に立ち平気でそのまま行ってしまった。これを元にして新しい関口流が生まれた。二代目氏業は渋川流柔術に影響を与えた。渋川半五郎義方が氏業に試合を挑んだが、「小男で少しも力があるように見えない、組んでも柔らかくファとした感じで、かえって力の入れ様が無く、何もしないうちに体が宙に浮き、何度も投げられて乾杯した。」半五郎は弟子入りし熱心に稽古し免許皆伝を許され、渋川流を創始したそうです。「…」の部分の半五郎の崩され方、また、座った柔心を動かすのに三四人掛りでもうごかなかったそうです。昔のことでも参考になります