中心線を保った移動ができるようになると、無駄なく体の捌きができるようになり、全身の力を統合した攻撃ができるようになる。統一した力は中心線を保ったままの体で、足↓膝↓腰↓背中↓肩↓手と一連の流れの中から生まれてきます。途中で途切れたら力の流れは止まってしまいます。この中心線は意識しながらの稽古により得ることができるもので、勝ち負けを競うスポーツからは理解することは難しいとおもいます。

 

大股に名人無し、達人と言われる人は半歩踏み込んで、一瞬の内に相手を倒すような戦い方をしている。これは、合気の踏み込みは、自然体から股関節、膝の関節の力を瞬間的に抜き、重力にまかせて床に倒れかかるがごとく右足を踏み出していく、その際、左足裏を床に粘りつかせるように働きかけることによって、斜め上方への反作用が生じる。この二つの合力として、「結果的に重心点は床を平行に移動していくことになる」と解説しています。 一人を倒した状態で次の相手に向かう。大股で前傾姿勢は強そうで強くない。左右に弱く、前に弱い、少し浮かされると簡単に倒れてしまう。気をつけよう。
 2018/11/11の高崎市民演武会にて(演武は里見)