道場の外から見る浅間山


松尾芭蕉の笈(おい)の小文(こぶみ)のなかに昔からの日本人の考え方として「造化に従い四時を友とする」と言う言葉があります。造化とは自然の変化、四時とは春夏秋冬です。自然に逆らわないで生きることが生きる極意であることを表現した言葉です。合気道では稽古相手を小宇宙に例えます。相手にさからはない。調和、和合すると良い方向に向くと言う考えです。世界の人たちの多くが自然は征服することで幸せになると考えているようです。征服では地球は崩壊します。世界は地球温暖化等の自然破壊阻止に向けて試行錯誤していますが、人類の多くは便利で豊かな社会の構築を求めています。豊かな生活と相反する自然との調和は永遠の課題です。合気道の求める調和、和合の精神は大いに参考になるはずです。