

リキミを伴わない合気道の稽古の効用として言われていることに、心身の力みや緊張を解放することで、自分の身体や自分のこころに対する気づきが深まり、それに伴って情動や葛藤の自己コントロールが可能になってくることです。心と体が調和し、心身一如の状態となった時、自己の存在を実感できます。「最近の健康ブームは、ジョギングやエアロビクス、フィットネス、ダンベル体操など多くのフィジカル・エクササイズの流行をもたらしています。しかし、その一方で、中高年者の間には、こうした運動のやりすぎで、身体に故障を起こす人が後をたちません。またプログラムについていけずに、挫折感を味わったりする人も多いようです。その結果、心身の健康やストレス解消のために始めたつもりが、逆に新たなストレスになっている人も少なくありません。身体機能の強化を目的として、より強く、より速く行うことで、身体を内側から感じ取ることを阻害しているようです。試合の無い合気道の稽古方法も指導者で違いがありますが「下半身、内観、結び、調和」をベースに稽古をすれば楽しく続けられると考えます。ただし、合気道は身を守る武道です。