
日本には無言の圧力、無言の言葉、言外の言と言う言葉があります。心理学では身体言語と表現しますが、これを察して行動に移すことが「察しの良い奴だ」と認めてもらえます。それができない人はバカ、間抜けの人間と評価されてしまいます。合気道の稽古は無言で行われます、無意識のうちにお互いが「察し」の稽古をすることになります。お互いが楽しい稽古をするためには察しが大切なのは理解できますが、受けが気を使いすぎると武道から舞踏になってしまいますので難しいところです。ぶとうでは踊りです。「私の気持ちを察して受けを取れ」と言う師範もいるようですが、試合形式の武道の人が聞いたら笑い転げると思います。武道であるならば「受け手(攻撃相手)の気持ち、行動を察して対応する」ことが大切です。私に合わせろと言うご都合主義に共感する人は少数派です。