稽古において、起承転結 例えば一教が最初の技と勘違いしている人が多いのですが、例えば正面打ち一教は二教→三教→四教を通過して一教で終わります。そうでは無いと反論する人もおられるでしょうが、私はそう考えています。このプロセスを踏まないとスピードとチカラに頼ることになります。プロセスを大事にするのは「茶の精神」にも通じるものです。そもそも、お茶なんてものは「ぐいっ」と飲んでしまえば、一瞬で終わってしまいます。利休いわく「茶の湯とはただ湯を沸かし茶をたててのむばかりなる事と知るべし」茶道では、たったそれだけのことに半日もの時間をかけたりします。場をつくり、所作を正し、精神を清めて、お茶を飲む。それが「茶」というものです。プロセスの美学です。合気道も丁寧なプロセス(過程)を踏むことで優雅な日本武道として楽しむ人が増えることを望みます。押さえ込むことばかり考えていては破壊の武道になってしまいます。東洋思想の根本には「陰極まれば陽となる、陽極まれば陰となる」という思想があって、万物は行き過ぎれば、またもとに戻ってしまう。そんな宇宙の原則を伝えています。合気道の精神は和合、調和です。これは宇宙との調和を求めているからです。


茶道では茶席に入る前にここで呼ばれるのを待ちます。まずは、ここから始まるようです。
京都嵐山にて