白鷹(江戸時代)道場内展示

能の花伝書(芸事の内容をまとめた書)の中に秘すれば花なりと言う言葉があります。{すべてを見せずに、ほんの少しのことを象徴的に表現することによって、観客の想像の翼を活用することによって、表現に膨らみを持たせようとする一種の術であるという意味}武術では教えないことで自分の立場や命が保たれると考えることと言えます。植芝開祖がつまり氣じゃよとあいまいな答えではぐらかした逸話などは「武術での秘すれば花」なのかもしれません。本来、武術の技はすぐに研究され技を盗まれたり、返し技を研究されるため、自分の立場を守るために全てを教えません。見せることはあっても本当に教える武道家は少なかったようです。合気道もかけた技が返されるようではまだまだ未熟です。いくら解説されても、理屈では理解できても、手取り足取り指導されても、なかなかうまくできないのが武術の奥深さ、この深みに嵌っていくのが実は楽しいのかも。