「遊び」と言う言葉は含蓄が深い。たんに、娯楽をするだけでは無い。機械の用語のなかにも「遊び」がある。ブレーキが利きすぎたり、ハンドルが利きすぎたりするのは「遊びが無い」と言う言い方をする。ブレーキは遊びがあって丁度良い。踏んだとたんに利いたとしたら、搭乗者は前に飛び出してしまいとても危険なことになる。あるメーカーの二代目がアメリカでMBAの資格をとりそのマニュアルに基づいて、ムダを徹底的に省いたことにより、経費を大幅に削減できた。しかし、その結果、他社は二桁の増収を上げたのに二桁の減収となった。それは、営業マンの士気が衰えてしまったからで、急ブレーキによって、全員前につんのめって、急停止してしまったと言うこと。「遊び」は全てにおいて言えること、合気道もおなじ、艱難辛苦は昔の話、人生の中の「あそび」と思って楽しく稽古したいものです。そして「あそび」の中から色々な発見ができればいいと思います。稽古の時は体に多少の「あそび」をつくり、リラックスして体を練り合うと良いのではないでしょうか。
養蚕学校の藤岡市の高山家内
