合気道を稽古する上において、感謝といえば、日々の積み重ねで毎回感謝することが大事だと思います。稽古を通して今までこういう風に変わった、こういうことに気がついた、健康になった等、今までの全体に対して感謝するということになってくると、深みが出てくる。それが積み重ねです。今日はこれをやった、ああ楽しかった、これでおしまい。といった点での稽古ではなく、前回の稽古の上に今日の稽古があると考えると線となって流れ〔繋ぎ〕が出てきますし、「気づき」がおこります。そして、感謝は稽古だけでなく、全てにおいて「大自然について〔空気、水、周囲の人、稽古相手、稽古の空間、場所、健康、自分が生かしてもらっていること、etc〕」感謝する、そういう風に考えていると、自分自身も変わってきます。

 

 私が注意すべきことですが、「師範の感謝の考え方〔弟子とみるか同じ道を追求する同朋とみるか〕によって、道場の空気が変化します。重たく、暗い雰囲気の道場〔前者の考え方に多い〕にはしたくないものです。」師範も門下生への感謝をつねに持ち、楽しい雰囲気の中で稽古し、次の稽古を楽しみに期待できるように運営したいものです。ただし「師範は友達では無いこと、礼儀と感謝はどこの道場でも同じ」ことが当然なことは言うまでもありませんが……