
達人とはある域に到達した人のことです、しかし評価方法はなかなか見つかりません。他人がそう評価してくれなければ達人とは言えませんが、合気道などの武道はなにも残りません。かつて武道界には多数の達人と言われる人がいました。本当の実力はいまでは解りません。神業という表現が誇大宣伝されて数々の達人が伝えられていますから評価の仕様がありません。何も知らない人から見たら合気道二段程度でも十分名人に見えます、江戸時代にミスターマリックのマジックを見たら神の化身として教祖に祭り上げられてもおかしくありません。馬庭念流の太刀割石(馬庭駅近く、山名八幡宮の鳥居の近くに現存)も誇張されたとしか思えません。鉄棒でも割れそう無いのに枇杷(びわ)の木刀で大岩を真っ二つにしています。また本当に室町、江戸、明治、昭和にかけて現われた名人や達人は残念ながらその達人技術を正確に伝えていません。それは本人が自得したものであって、一子相伝といってもそっくりそのまま伝える方法がなかったからです。柔術の達人で有名な関口柔心の話として伝えられた話に、「そろそろ継子の長男に秘伝を伝えてくださいと言う奥様の言葉に、そんなものは無いと言い放ち、相手に立ち向かったらどんなことをしても勝てば良いのだ」と言ったということです。自分が支持した先生や親の偉大さを誇張することで 自分が偉大であることに繋げたフェイクが多かったと思います。