心技体の一致と言う言葉を聞いたことがあると思います。この言葉は柔道や剣道でよく聞くことばですがそれぞれ 解釈が異なるようですから自分で調べることをおすすめします。剣道の試合では相手の面や小手をたたいたときに心技体の一致が求められます。たとえ、打ったとしても 審判が心技体を基準に有効かどうか判断するようです。

 合気道では心技体と言うことを特に聞いたことがありませんが、東洋流の解釈では意識が気を導き、気が力を導くと言うことになりますが、私流の解釈では体技心です。①合気の体を作ること(合気の練体)②技を磨くこと③心を捨てること 最終的には無意識が体の力を生み出す。無手勝流「技を超えた自己流」だと今は考えています。そこにあってはどうして倒そうとか、勝とうとか怖いとか負けまいとかの心から解放された世界があるのかもしれません。無意識のうちに体が動く、動転境地の世界、技を極めた運動選手が言うところのゾーン(無意識に体が動いて勝っていた)かもしれませんが、つねにゾーンを生じさせることできる境地が合気道の心技体ではないかと思います。塩田剛三師範が手首をしっかりもたれた状態でも自由に動かすことができますよといいながら頭を掻いたり、受けの頬をなでたりしていたのは こざかしい技を超えた自由な世界を示してくれたのでは無いかと思います。