先」については説明があまりあるとは言えません、この動きについては佐川語録から引用させてもらうと「相手が切ってくるときには抜き面〔後ろに下がって面を空振りさせる〕で切る」「相手が切ってくるときには場合によればまっすぐに出て切る」「打つ、張ると同時に体は進んで切る」「体で替わり体で切る」「どんなに早く切ってきても一歩で先に入る」「払う、受けると考えない剣に頼らず体で崩す。出るということがもっとも重要」この説明だと後の先との違いが非常に微妙だと感じるますが、先〔さき〕と読むとおり結局は気持ちは先に出ていないと間に合わないということで、後の先はここを打てと誘導するのに対して、先はここを打ってきたからこうに合わせるといった対応方法になる。剣道では相手が動こうとしたところ、または起こした瞬間をねらって責める。責めに入った時は心がそこに集中し、止まると同時にためができるのでそこにスキが発生する、その瞬間を動物的な感(脳では無く反射)で動く。

※「荒野の用心棒の決闘の場面では先に動いたガンマンが撃たれてしまうのは相手の動きを察し、脳ではなく反射でガンをぬいたから。」これは平常心がなせること