古武術(道)に「極意は膝にあり」という言葉があります。武道で重要なのは上半身よりも下半身であり、下半身の中でも膝が非常に重要なことです。袴を履く武道の指導者は伝統として履いて教えていますが、裏を返せば足腰や膝、尻、足もとは見せない、教えないのが本音であることになります。ですから、へたをすると指導者自身も下半身の動きについて教授されていないこともありうる訳です。見て覚えろの古武道の社会にあっては創始者の後は似て非なるものに変わっていくこともありうることになります。合気道では特に膝や下半身の動きが重要ですが理解している人がどのくらいいるか心配です。大きな人、小さな人への対応は膝の曲げ伸ばしが大変重要なことです。高段者でも相手を倒すとき体が斜めになる人がいますが、初心者の時に下半身の基本を教授されていないためだと思われます。これも腰と足と膝の動きで解決できます。いずれにしろ説明を受けるときに目は師範の上半身にばかり注目しがちで下半身は記憶に残らないのが現実ですから。上半身と下半身は別々に説明解説するべきだと思います。