「孤独と孤高は別物です。自らの意思に反して孤立し、精神的に苦痛を覚えている状態が孤独。能動的、自発的に一人を楽しんでいる状態が孤高。しかし、今の日本では孤独と孤高の違いがはっきりしていないようです。孤独奨励本が売れているようです。孤独は素晴らしいと言っても人は群れる性格なので、やせ我慢にすぎません。ポツンと一軒家の番組視聴率が高いと評判ですが下界と完全に途絶している人は今までのところいません。仙人は山奥で一人で修行に励むので孤高ですが、仙人など存在しません。武道は残念ながら一人で稽古はできません。剣の素振りや座禅を組んで心の修行、剣の修行をするのが良いと聞きますが、稽古の他にやればよいことです。人という漢字はノを1が支えている意味と考えれば支え合っているのが人です。人は一人で生きるのは精神的にも肉体的にも無理があると私は思います。特に合気道は二人で体を練りあうことで練れた体を作ることが目標の一つであるとともに受けと取りの距離の間、互いの中心合わせ、互いの心理の間を稽古するためにも相手が必要不可欠です。