
前兆、兆候、予兆は兆しをもとにした言葉です。前兆はまえぶれです。兆候もまえぶれ、予兆もまえぶれ、たとえば乗用車のブレーキパットがキュルキュル鳴り出したら交換の前触れになるようにセットされています。高級車には物体に近づくとセンサーが予告してくれたり止まったりします。危険を察知することは動物界でよく聞くことです。地震が発生する予兆を感じた動物はすでにいなくなっていた。なまずが地震の予知になる? などの言い伝えはこのことを伝えています。柳生連也齋という達人は剃刀(カリソリ)を手にした床屋がいくら達人でも今なら殺せる、と一瞬思った、そのとき連也斎が床屋のこころを読んで「なにを考えている」と一蹴したとのこと。人に危害を加えようとした人のこころの兆しは達人「明鏡止水」には読めるようです。いずれにしても前触れは感じるもの、合気道の受けと取りの攻防も間(兆しから読む予測)を読めなければ間抜けとなり、戦争なら命を奪われる。