

人の心は目には見えないので物質では無いと考えがちですが、見えなくても感じる人間は沢山います。実際誰でも感じて生きています。たとえば、自分が嫌いだと思っている人は、相手もそう思っています。怒りはすぐに相手に伝わります。人間が生きていく上において、備わっている第六感の部類だと考えれば不思議でもなんでもありません。また、恐怖心という言葉があります。人間は自分を守りたいと言う本能から、どんなに恵まれた人でも常に恐怖心と共に生きている存在かもしれません。いつ何が起るか解らない漠然とした恐怖が敵をつくります。恐怖心も物質ですから周囲の人に伝わります。自分に危害を加えようとする人には殺気という心が出ていますし、攻撃しようと思っている人には攻撃の心という物質が出ますから、これを避けようとすることは容易なはずです。逆に愛という心も物質です。愛は人を集めます。嫌いとはまったく逆のことが言えます。ですから、意識が相手に伝わることを前提に合気道の稽古をすれば良いと言うことになります。投げようと思わないこと、痛めてやろうと思わないこと、やっつけてやろうなどと思わないこととなります。言葉には魂が宿っていると日本人は(言霊)という表現で生きてきました。倒そうと思うと倒せない、ならばどうすれば?私は常にやさしく崩そうと対峙しています。