稽古は受けと取りに分けられます。受けが攻撃してくるのを電信柱の如く待っている人や受けにこうに来いと多くの注文をつける人をよく見かけますが武術(道)としてはありえません。野球で例えると投げつけられたボールを捕ったり避けたりする人が取りです。合気道の稽古では攻撃側は受けで守備側が取りです。攻撃側である受けを迎え撃つためには積極的な待ちと合わせが必要です。つまり受けが攻撃を開始する直前に動作は開始されなければなりません。この間(ま)が生死を分けます。バッターが打った瞬間に守備は長年鍛えた感で即座に動きます。それができない人は間抜けと言われます。達人は相手が動く前のキザシを感じられる人、またはキザシを感じさせない人です。