後手(掴まれてしまってから技をかける)の稽古か、先手(積極的に掴ませる)の稽古か。稽古方法には二通りの方法があります。掴まれてしまって動けない状態から反撃する稽古と自分から積極的に合わせながら攻撃していく稽古。両方の稽古があっての身を守る武道となります。現在の稽古は思い切り掴むなと指導する場合が多いようですが、力のある一般人は必ず力ずくで掴んできます。この腕つかめと追いかけさせて掴ませる稽古だけでは武(戈を止める)を名乗る資格はありません。植芝開祖の初期の指導は掴まれてしまってからどうに相手を処理するか、どうに対応するかを二段までの稽古の中心に置いていたそうです。三段からは自然に上達した(習字で言えば楷書→行書→草書)と開祖時代に習った人からお聞きしています。