姿勢、正中線、丹田は武道にとって共通とする秘伝になる事柄です。正中線は〔せいちゅうせん〕と読みます。体の中心線のことです。防御において、この中心線が重要になるのは、眉間、鼻中、鼻頭と上唇の間、のど仏、胸板の中央、水月〔みぞ〕、臍下、金的などの急所が集まっているとともに、この中心線がぶれると、体全体のエネルギーが分散してしまうため、集中した力が生まれてこない。例えば、突きの場合、中心線が保持されていれば全身の体重と移動の運動量が全て利用できるが、出来ない場合は腕の力しか利用できない。塩田剛三師範は「合気道の呼吸力とは、人間が本来持っている全身から生まれる力を自在に発揮させることです」と言っています。呼吸力の根本には、中心力があり、中心力とは、体の中心力を保つこと、合気道はこの軸をしっかりさせるように訓練します