合気道にとって、体の使い方は非常に大事なことです。大東流の秘伝の中に、手の使い方の一つに、「朝顔の花が開くように」と伝えられた方法がありますが、その意味については、子息の武田時宗氏にも大東流宗範の佐川幸義氏にも教えなかったそうです。昔はそこまで秘匿していたのですから、まともな合気を弟子達が伝えられる訳がありません、でも、現在はこのヒントだけで解明することができます。たとえば、指は5本あり、それぞれ役割が違います、親指は他の4本の指に対峙し、物をつかむのには絶対かかせません、小指もやはり同じです、薬指も物をつかむのに小指と連動します、薬指はその名のとおり、薬をこの指でとって患部に塗布するのに便利です。一指し指は逆に物をつかむのに適していません。剣を握るときもこの指は使いませんこの指こそ、合気の気を出す非常に重要な指の訳です。別の言い方をするとこの指の使い方によって、小手伸張力を最大に発揮することができるわけです。ただし最大にするためには、中指の協力も必要になってくる訳です、「人差し指と中指を二本伸ばす他の指は意識しない」と自然と朝顔の花のように開きます、とはいえ、手の開閉はこれ(朝顔)だけではありません