2024年6月菅沼先生講習会に参加させて頂きました。
前回参加させて頂いたのが2022年秋でしたので、ずいぶんと間が空いてしまいました。
その間にも主催であられる吉田先生には度々、講習会のご案内を頂いておりまして、誠に有難い事です!
私のスケジュールの関係で参加の叶わない事が続いておりましたが、今回は念入りに調整、ご案内を頂く前から
前日の宿を手配し、図々しくも参加させて頂けることを前提に、前倒しで行動しておりました。
今回でようやく3回目の参加となりました。

前のりで加古川のホテルに宿泊していたのですが、朝、ロビーで準備をしておりましたところ何故か主催の吉田先生が!
お話を聞いてビックリ。菅沼先生がご宿泊との事!予期せぬビッグサプライズでした。
こんな偶然があるのかと、何かしらの御加護を感じてしまいましたよ。
そんな訳で、なんと道場到着前に菅沼先生にご挨拶させて頂く機会に恵まれました。光栄でした!が、
突然の事で、緊張してしまい「おはようございます。島根県神楽塾、中島です。本日はよろしくお願いします。」
辺りを述べるのが精一杯。菅沼先生は、我々が緊張しなくてよい様にと(というかおそらく普段から極自然体でおられる)、
映像で見る菅沼先生そのまま。柔和で、優しく、なのですが・・・オーラというか纏っておられる雰囲気がやはり凄い!
うん。「格」で圧倒されてしまいます!
先生御付きの指導員の方とも少しお話させて頂きました。そのお陰様で講習会中も指導員の方に手解きを頂けて有難かったです!
私は祥平塾事務局にもお電話させて頂いた事があるのですが(本を購入させてもらう為)、今回の指導員の方もそうでしたが、
とにかく皆様、物凄い好印象!柔らかいというか丁寧というか、とにかく心地よいと言うのが一番的確かと思います。
菅沼先生という大きな太陽の許で、その陽を浴びて育った若葉は、こんなにも清々しいのかと。
人の範たる師。学ぶことばかりでございます。

 


<菅沼先生のご指導 逆半身片手取り後方呼吸投げ>

今回は神楽塾過去最高参加人数5名で参りました!
が、内2名が諸事情で稽古開始時間に間に合わず。痛恨でございました。
またホテル組の私共も先生をお見送りの後、出発したのですが、乗らなくていい高速(道間違えました・・)に乗ってしまい右往左往。。
稽古開始ギリギリの到着。猛省致します。
菅沼先生、吉田先生、誠に申し訳ありませんでした。あるまじき失態でした。

それでもどうにかこうにか到着。
改めて菅沼先生にご挨拶を吉田先生に計らって頂きました。
思い返すと初参加の日は、まだ稽古生も不定期参加の数人しかいなくて、ほぼ私一人の様な状況の道場で
「神楽塾の中島です」と申し上げたのに凄い違和感があったものです。
お陰様で6年目。まだまだ駆け出し道場に未熟な道場長ですが、それでも神楽塾という名がとても大切なものになりました。
菅沼先生の様に、というと恐れ多く、烏滸がましいのですが、どこへ行っても恥ずかしくない実力と、
それ以上に人格を練り上げたい、と強く思います。
初めて菅沼先生にお会いする人も2名おりました。開祖最後の内弟子の一人と呼ばれる菅沼先生を直に見る事、
それだけでも大きな意味があります。
そして直に見るだけでなく、先生は何度も御手を取らせてくださいます。各人に大きな学びがあった事と思います。


<菅沼先生のご指導 相半身片手取り小手返し>

講習会はいつもの通り準備体操、昇級昇段審査、講習会、の流れで行われました。
今回も愉々会の皆様の昇級・昇段審査を見させて頂きました。
菅沼先生が審査長というのは凄いプレッシャーなのではないか、と推察しますが、皆様伸び伸び堂々と演武!
でも実は私、今回は審査対象の方の演武よりも、菅沼先生をずっと注視しておりました。
もう愉々会の皆様の審査レベルが高い事は学習済みです。
菅沼先生は審査時間合計1時間15分くらいあったのですが、常に集中を切らさず、皆の演武を見ておられました。
少年部の審査では掛け声をかけられたり、ひと時も演武から目を離されませんでした。
総評として「基本をよく守り稽古しておられますね」という旨のお話をされました。
審査された皆様が菅沼先生に褒められておりました。お見事!そして同時に何か、こう、うん。羨ましい!

一息の休憩後、講習会が開始されました。
先生の動き、話される内容をしかと観て聴いて、地元にいくばくかでも持ち帰らねばなりません。
後の稽古に活かせなければ、私は案山子ほどの価値もない人間になってしまいます。
先生のお声は広い道場にも隅々まで聞き取りやすく響きます。
最初は入身転換からの後方呼吸投げから始まりました。
実際に目の前で拝見するのはやはりDVDで見るのとは全然違いますね!
本当に講習会に参加させてもらっている価値を実感します。

 


<巡回ご指導中>

菅沼先生は道場中を歩いて各組にご指導して廻ってくださいます。
相半身片手取り小手返しの稽古中に菅沼先生にご指導頂けました。
先生が受けをとってくださるのですが、菅沼先生ほどに練り上げられた手首、身体は
全く動かせません。先生が譲ってくださって小手返しの形まで来ても、そこから先、全く動かせません。
おそらく本来なら手首を掴まれた状態から、初手から何も出来ないという事をありありと直感してしまいました。
5年前(2019年参加)から全く進歩していない感覚ですが、何しろ先生が凄すぎるのです。
先生は、解決策も理合いも教えてくださいます。
それで先生は受けてくださるのですが、本当は通用などしていない事は理解しております。
先生のご指導を、指針は頂いているのですから、弛まず練り上げます。

間で、先にも述べましたが指導員の方とも組ませて頂きました。
今度は逆半身片手取りからの小手返しでしたが、本当に嫌味雑味のない気持ちの良い技で、
特に最後は相手の腕を伸ばして抑える形になるのですが、ストレッチをしてもらっている気分です。
それでいて私の暴力だけはしっかりと抑えられました。
祥平塾道場のレベルの高さを嫌でも思い知りますね。

講習会も二部制で前半は少年部と合同、後半は一般、です。
間の休憩中に道場におられる菅沼先生のお傍にスッと立ちました。
「先生のお傍にいさせてください」とだけ申し上げ。とにかく可能な限り近くで
先生を観る、感じる、音霊、言霊を聴く。限りある時間は極限まで有効活用です!
すると先生は今回も休憩中にも関わらずご指導くださいました。
それを狙っているわけではないのですが、本当にありがたい事です。
それに先生は「祥平塾だより」でも記しておられましたが、リウマチの診断を受けて膝が悪いご様子でした。
にも関わらず、座技を本年も稽古してくださいました。
もうこれは先生がご自身の身を削ってご指導してくださってるも同義でございます。我々受け取る側は
先生のその覚悟ごと存分に、それ以上の意気を持ってその教えを受け取らねばなりません。
リウマチの影響で、「この前計ったら握力18キロ。女子高生並みですね、と言われました」
と先生が仰るのですが、技を掛けられる側としてはあまりにも信じがたい先生の重さです。
開祖が「米糠3合持てれば合気はできる」と、菅沼先生はその言葉をまさに具現化されている様でした。

講習会の最後は、菅沼先生が稽古生の疑問に答えてくださる時間をもって締められます。
主催であられる吉田先生の粋な計らいですね。


<菅沼先生 質疑応答座学>

毎回色んな質問があるわけですが、菅沼先生はその質問に真正面から答えてくださいます。
座学とも言える時間。私にとっては体を動かす稽古と同等に有益な時間です。
菅沼先生のお答は勿論の事ながら、稽古生の皆さんがどんな疑問を持っておられるのか、という所から勉強になります。

 

<質問に実技でもってお答えになる菅沼先生>


当道場からは「天の鳥船の行」について質問がされました。
私は私でお聞きしたい事があったのですが、沢山の質問がでた事で、時間的関係の為保留になりました。
様々な質問に回答されるお話の流れで、先生は多田宏先生の事に言及されました。呼吸についてのお話でした。
多田先生、数え年95歳の本年の全日本演武もまさに圧巻!
全日本の時にはお話をされるとの事なのですが、菅沼先生でも多田先生と相対して緊張とかなさるのでしょうか?
故・大澤喜三郎先生の事は「親父」とおっしゃっておられたのですが、どうなのでしょう?少し気になります。

 


<凛々しい菅沼先生>

講習会終了!あっと言う間でした。
最後に先生に「本日はありがとうございました!多田先生に負けじと、白寿、百寿までご指導お願いします!」
とご挨拶申し上げたところ、先生は「はい!頑張りますよ!」と。もう本当に活力を頂けます!!
解散後、皆に菅沼先生の御手を取れたか聞いてみました。
すると皆「何回もとらせて頂きました!」と。2時間の講習でも講師の先生の手を一度も取れなかったという事も
ザラにあります。本当に菅沼先生の熱心な御指導に感謝です。
帰りの道中も、様々な感想を語りながら合気道話。車内までもが稽古時間で帰宅しました。

菅沼先生、吉田先生、愉々会の皆様方、この度も誠にありがとうございました!!
合気道祥平塾様、愉々会様の益々のご活躍を祈念しております!
私共も負けじと稽古に励みます!

 

                             令和6年6月14日