心身統一合氣道では稽古で「統一体」という言葉をよく使います。
「統一体」・・わかるようで、よくわからない言葉かもしれませんね。
以下は「ぼくの毎日をかえた合氣道(岩崎書店)」からの抜粋になります。
「佐藤先生、自然な姿勢とか、心を静めるとか、氣を出すとか、深い呼吸をするとか、
いくつもやることがあると全部できません。どうしたらいいんですか?」
「いい質問だ。自然な姿勢をとり、臍下の一点に心を静めて、氣を出すのが理想だね。
これらが全部できている状態を「統一体」というんだ。このときはもちろん、呼吸も深く静かになっている。
じつは、ぼくたちの目指していることは、この「統一体」なんだ」
「正しくは、「統一体になって何をするか」が大事なんだよ。
統一体で合氣道をする、勉強をする、スポーツをする、仕事をする・・・」
先生は、さらに教えてくれた。
「最初のうちは、姿勢とか、氣を出すこととか、一つ一つに気をつけないとできないけれど、
何度も何度も繰り返すと、やがていちいち意識しなくても、
いつの間にかいつでも統一体でいられるようになるんだ。
大事なことは、あきらめずにそこまで稽古を繰り返すことなんだよ」
そうか!統一体ができるようになるまで、何回も繰り返すことが大事。
そんな当り前のことに、ぼくはようやく気づいたのだった。
(「ぼくの毎日をかえた合氣道」より抜粋)
最初のうちの稽古では、自然な姿勢、心を静める、氣を出すなど
一つ一つについて体験し、こういう感覚だと実感をもっていただきます。
これらを全部同時にやるのは難しいと思われるかもしれません。
しかし、稽古を何度も続けていると、自然な姿勢をとるだけで、
心が自然に静まり、自然に氣が出ていることに気づかれると思います。
これが我々が言うところの「統一体」の状態です。
ただし、我々が目指しているのは道場だけで「統一体」になることではなく、
日常生活においても「統一体」となって仕事や勉強、スポーツなどで能力を100%発揮することです。
もちろん健康にもなりますし、だからこそ「生活のなかに活かせる武道」だと考えています。
是非、一緒に稽古で「統一体」を身につけませんか。
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