直木賞を受賞した『宝島』を読んだ。
町の図書館にあったから。

いつだったか?nhkラジオのスッピンにゲストで首藤順丈が出ていたのを、たまたま聞いたことがあり、(検索調べてみたら2/26日火曜日のスッピンだった)、『宝島』、面白そうだなぁ~と思っていた。沖縄へは行ったことないし。
首藤順丈という作家の名前も、その際に覚えた。

で。
『宝島』。
正直なとこ、長すぎ。と思った。
もちろん、長いからといって、それが苦になるようなことはない小説がある。例えば、奥田英朗の『オリンピックの身代金』や『サウスバウンド』(今直ぐに思い出せるのはこれだけ)。いや、昔、司馬遼太郎の『龍馬がゆく』や『峠』などを読んだことあったな。ちゃんと読めたねぇ~。

そういった点で、この小説、いや首藤順丈という作家、なぁ~んか、変だ。
首藤順丈の小説は、まだ二作しか読んだことないけど。
つまり。長いと感じて、とばし読みぎみになるんだけど、なんか止められない。それでも、読み続けていられる。読み続けてしまう。
不思議だ。
どぉ~~もダメだと思ったなら、もう読めなくなるところなのだが。例えば、村上龍や恩田陸や井坂幸太郎。ダメでしたねぇ~。面白そうとは思うのだけれど、どぉ~もダメ、読み続けられない。
それなのに。首藤順丈は、どうだろう。二作とも、結局は読んでしまった。なんとなくだけど。とっても、不思議だ。

『宝島』は。
やっぱり、長い。
クドいと感じてしまう部分が、いくつもある。特に、後半は。
それでも、読み続けられた。

不思議な文体という他ない。

だから。
私としては、直木賞受賞者は垣根涼介にしてほしかった、と思う。