今週は東京競馬場で日本ダービー(東京優駿)が行われる。3歳馬の頂点を決めるまさに大一番。栄えある第74代のダービー馬となるのはどの馬か? データでズバリと切り込んでいきたい。

東京競馬場の5週連続GⅠも4週目。いよいよ注目の日本ダービーを迎えることになった。

 

重要なポイントはなんと言っても皐月賞。過去10年、日本ダービーに出走した馬の前走レース別成績では、前走皐月賞組が圧倒的な数の好走馬を輩出している。分母が大きいので連対率、回収率ベースなどでは平凡な数字となっているが、皐月賞組から中心馬を選ぶのがセオリーだ。以下、NHKマイルC組、京都新聞杯組から好走馬が出ている。その他で注目すべき点は、青葉賞組。G3で行われていた00年以前は好走馬が出にくかったが、G2に格上げとなった01年以降から急に本番との関連性が高まっている。

 

ここからは前走皐月賞組について深く掘り下げて考えていく。中山芝2000mと東京芝2400mでは、かなり違う能力・適性が要求されるものだが、皐月賞優勝馬の成績が最もいい。もっとも、コース適性云々の前にディープインパクトのように総合能力で図抜けている馬も含まれているのだが、皐月賞優勝馬は半分以上の確率でダービーでの好走も約束されている。そして、皐月賞2着馬よりも皐月賞3着馬の方が優勢。皐月賞4~5着は不振で、皐月賞6~9着馬の巻き返しが4度。前走皐月賞で10着以下に敗れた馬の巻き返しは苦しくなっている。全体的に見て、前走皐月賞に出走している場合は、3着以内に好走していればダービーでも有力ということが、まずは言えるだろう。

 

皐月賞で4着以下に敗れながら本番で巻き返した馬について見ていくとオープンクラスの芝2000m以上で勝ちあがっていると東京優駿での巻き返すことが多くなっていた。

 

続いて別路線組に目を向けよう。まずは近年の好ステップとなっている青葉賞組。結論から言うと、青葉賞組は1着馬だけに絞って考えればよい。さらに言うと、2着以下に差をつけて勝ち、上がりの時計も優秀だった馬は、日本ダービーでも好結果を残しやすいようだ。京都新聞杯勝ち馬は、「上位人気に推されるならば買い、人気薄なら消し」。単純ながら、そんなスタンスで臨むのもいいかもしれない。ほかにもNHKマイルカップ、プリンシパルステークス組からは、芝オープンクラスで圧勝経験を選ぶのがいいだろう。

 

こうして見ると予想オッズで支持されているジオグリフ、イクイノックス、ドウデュースはデータに該当する。2番人気ダノンベルーガはデータをすり抜け気味だがキャリアが少ないことを考慮すれば例外扱いで良いのかもしれない。他にはオニャンコポン、キラーアビリティ、アスクビクターモアあたりも巻き返す余地がありそうで注意しておきたい。