印象に残っている偉人の名言は?
天の原 ふりさけ見れば 春日なる 三笠の山に出でし月かも
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この句は、父の好きな歌で、安倍仲磨の作です。
子供のころ、お正月には家族でよく百人一首をしていました。父は遠く出張でいないときに、当時(昭和50年くらい)はさほど普及してなかったラジカセに、父や母が詠んで録音して、それを聞いて父母のいないときも、姉弟で取っていたものです。何回もやっているうちに、次、何出てくるか覚えちゃったりしましてね。
町内会での百人一首カルタ取りにも、よく出かけました。自慢じゃないけど、西三兄弟と言われたほど、強かったんですよ。ちょっとした大会では必ず優勝してました。お正月期間は、父母の友達だと思うけど色んな人が来て、対決していました。学校でも、負けたことがありません。本当に強かったんですよ。5~6年生くらいになると、もう親達は、子供達に叶わなくなりました。ただ、最後5枚くらいになった時、母は余韻で取るので、それだけはできなかったなー。詠む人も上手くないと余韻は出せないんですけどね。歌ウマの姉は余韻出せていたらしい。
いつだったろう。私が帯広から帰ったお正月だったかな、平成3年くらいかな、弟が「ねえ、百人一首、やろう。」と言いだして、やったことがありました。母が詠んで。父はどうしていたかな、お酒を飲んで見ていたのかな。家族の中では、父は一番弱かった。ただ、この「三笠の山に出でし月かも」だけは、絶対に取るのです。子供たちも、これはパパの札だって思っていてなんとなく、パパに取らせてあげようという空気だったりして。
その当時はわからなかった父の気持ち。父は、出張で離れていた時、月を眺めて私たちを思っていたのでしょうか。
父は2008年、母は2021年に亡くなりました。
ずいぶん長いこと、百人一首はやっていないけど、今度の職場で百人一首クラブがあると、ちょっと心がぐらつきます。今は、スイーツデコクラブをやっているので、できないんでね。でも、いつか、百人一首クラブもやってみたいな、昔取った杵柄よ!