「同じ「べき」があるから」

モラル・ハラスメントは

成立するんですね。


被害者意識の専門家

クレーム心理学の

おひげカウンセラー

藍色シアンです。


前回の記事

モラル・ハラスメントの鍵と鍵穴(その1)

モラル・ハラスメントの鍵と鍵穴(その2)

モラル・ハラスメントをする側と

される側それぞれが

鍵と鍵穴となって

初めてモラル・ハラスメントは

成立するものだと書いきました。


それをちょっと物騒ですけれど

殺人の心理と

自殺の心理に

例えて話します。


殺人はどうして起きるのでしょう?


理由はいろいろあるでしょうけれど

普遍的なのは「問題を消してしまいたい」

というものがあるのだと思うんです。


問題となっている相手を

消してしまえば問題はなくなる。

それが殺人です。


では自殺はどうでしょうか?

これも殺人と同じ

相手や問題を消してしまいたい

ただその方法が

自分を消すことで実現しようとする

そういうことなのかもしれません。


じゃあこの

殺人と自殺が

モラル・ハラスメントと

どう関わるのか?


つまりモラル・ハラスメントをする側は

問題の対象を変えたり消したりするために

言葉や態度の暴力を使います。


「こうあるべき」ではない現実を

消し去るためにモラハラを行います。


逆にモラハラをされる側は

「こうあるべき」ではない現実を

消し去るために

自分を変えようとします。


つまり「こうあるべき」ではない

その自分を消そうとしています。


たとえば

「人は誠意をもつべきだ」

こういう「べき」があった場合

モラハラをする側は

誠意がないとみなした相手を

誠意を持つべきというモラルで

変えようとします。


つまり問題であると思っている

誠意のない相手の状態を

モラハラを使って

消そうとします。


反対にモラハラを受ける側は

誠意のない自分ではいけない

という思い込みがあります。


そして誠意がないという自分という

現実を消し去るために

自分を変えていきます。


しかしここで問題があるんです。


この「べき」は

いったい何のために生まれたのでしょうか

それは他人からの承認を

手に入れるためでしょう。


そう考えると

モラハラをする側は

誠意のない相手を変えることで

問題を消し去り

社会としての承認を手に入れようと

しているのかもしれません。


モラハラを受ける側は

モラハラをする相手から

承認を得るために

自分を変えようとするんでしょうね。


でもこの「誠意」というのは

本当の誠意とは

全く異なるものです。


だって承認を得る

それを目的とした「誠意」って

嘘でしょ(^^ゞ


つまり嘘のモラルを使って

モラハラをする側は

殺人と同じように

問題を消そうとし

モラハラをされる側は

自殺をするのと同じ考え方で

問題を消そうとしている。


でもここで大切なことは

この問題を消すというやり方では

何の解決も生み出さないということです。


そして「誠意は持つべき」という

深い「べき」の信じ込みが

自分の心にあることと

それが今の苦しみを

生み出してしまっている

そのことに気がつくことなのだと

思います。


殺人も自殺も

何も問題の解決にはならないことは

わかりますよね。


でも多くのモラハラの関係性は

この不毛の解決方法の中に

ハマってしまっているんです。


だから気がつく必要があるんです

特にモラハラを受ける側が

どうしてモラハラを受け入れてしまうか

その自分の鍵穴の心理に気がつくことが

とっても大切なんです。


もう不毛の解決方法の中に

ハマってしまうのは

やめにしてもいいのかもしれませんね。


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