「うわ、やばっ・・」
って思わず
言ってしまったなあ
あのファックスが来たとき。
そんなことを
思い出した
藍色シアンです。
ドクターから
クレームを受けた
担当営業の上司から
嘘つきと言われ
「自分が正しい」と
思うことは
必ず通じるとは限らない
ってことを学んだと
思っていたんですが
それよりもっと
ディープというか
大津波のような
学びが来たんです。
医療機器を売るには
いわゆる国の許可が
必要なんです。
当時で言えば
厚生省
今の厚生労働省
ここが会社を審査して
医療機器を売っていい
そう許可を出すんです。
そして厚生省は
クレームについても
目を光らせていたんです。
企業によっては
不良品を出しながら
それをあえて
そのままにしている
そんな会社もあるんです。
そんな場合、
厚生省が指導に
のりだしてきます。
製品の欠陥などに
ちゃんと対応しない
そんなケースについて
厚生省が独自に調査し
企業の対応に
問題があると判断した場合
営業停止や回収
なんてことを
命令する権限があり
最悪の場合は
医療機器の販売許可を
取り消すなんてのも。
つまり会社としては
事業を続けられなくなる
そんな可能性も
あるんです。
もちろんクレームや苦情に
しっかり対応しない
そんな会社が
医療機器を売るなんてこと
しちゃいけないけど
時として
ある誤解がもとで
厚生省がクレームについて
調査に乗り出してくる
そんなこともあるんです。
ある日一通の
ファックスが届いたんです。
それを見て
思わず「やばっ」って
言ってしまいました。
送信元は「厚生省」
件名は
ある病院からの
御社製品に関する
トラブルの報告について
でした。
当時の厚生省の調査は
あるクレームについて
病院名を明かさずに
まず第一報を
起業に打診してくるんです。
この病院のクレーム情報を
企業がちゃんと
キャッチしているかどうか
これでチェックできます。
それから
同様のクレームが
多発している場合
病院名を明かさないことで
企業が他の病院について
報告してしまうことも
あるんですね。
つまりかまをかける
ってやつです。
まあ嫌らしいといえば
嫌らしいやり方ですけど。
ともかく、
そんな「厚生省」から
ファックスが来たんです。
病院名などは
でていないので
確定はできないけれど
その内容を見ると
この前電話で
「嘘つき」呼ばわりされた
その担当営業の病院の
報告状況によく似てる。
そして報告理由は
製品に問題があるのに
ちゃんと対応しない
その企業側の姿勢に
問題がある
というもの・・・。
やられた
そうも思いました。
当時、
病院から厚生省に
こういう報告が
上がることは
稀だったんです。
そして病院が
報告を厚生省に上げる場合
企業にトラブルの
責任があるのに
それを回避しているとか
問題を隠しているとか
そう思えた時だったんですね。
つまりその病院の
ドクターは
取り扱いが
正しくなかったでは
全く納得してなくて
逆に製品の欠陥を
取り扱いが原因だと
問題をすり替えている
そう思ってしまっている
そんなことがわかりました。
厚生省は
どちらかと言えば
病院側の意見を
信じます。
企業の意見は
疑いながら聴きます。
これはやっかいなことに
なったなあ・・・。
正直そう思いまいた。
だからクレーム対応の仕事なんか
したくないんだ。
なんて愚痴もでるくらい(^^ゞ
そして正直怒りも
湧いてきました。
この理不尽な状態
自分が悪いと言わない
ドクターへの不信感
ちゃんとドクターを
説得できない
担当営業の無能さ
理解してもらえない
そのことへの憤りとか。
一気にいわゆる
「被害者モード」に
心はなっていったわけです。
でも僕の立場は
製品を売っている側
そうだとすると
今回のトラブルについては
加害者だってことも
わかってます。
そして
「加害者」という立場で
ありながら
でもこういう理不尽な
状態におかれた
「被害者」である意識
この葛藤が苦しみを
産み出し始めていたんです。
僕が自分のセミナーで
よく話している
「被害者意識」を持った
「加害者」ということは
こういう経験から生まれて
いるんですよ。
ということで、
長くなってしまうんですが
もう少し続けます(^^)!
PS
神戸に向かう
新幹線の中で
この記事を書いてます。
初の関西での
クレーム心理学のセミナー
って台風来てるし(^^ゞ
大丈夫かな??