結局着物から迷い出して着物がゴミの
状態…。
これでも、着物から組紐一本まで無形文化財やらなんやら、私には身分不相応な洗練された作品揃い。箪笥に眠らせてて本当にゴメン。。。
着たい着物があり過ぎて困った…。
特に諦めにくかったコーディネート。地味だから諦めましたが。
京都の先生に染めて頂いた色無地。着ると見えない下前にこっそり柄を入れて頂いて、紋も家紋とは違う私のオリジナルを刺繍しています。
帯は京都のすり友禅。98枚(だっけ?)の染め型を使って擦り上げた素晴らしい品。一目惚れして問屋に泣きついた思い出が…。
染め帯なのでフォーマルには使えませんが、京友禅人間国宝羽田登喜男先生と長男羽田登先生の合作帯。
うーーーむ。
うーーーーーむ。
やっぱりスゴイ。ちょうど羽田登喜男先生がお亡くなりになった年に頂きました。今買わないと買えないと思って…。
この頃、巨匠と呼ばれた作家先生方が次々お亡くなりになりました。後継者問題も本当に厳しく、末端ながら呉服業界に携わる身として本当に心苦しみ思いを何度もしました。
そんな私が1番尊敬していた加賀友禅作家は由水十久先生。
ポストカードしか持ってません!!
1人描かれていると当時300万円。。。
実は…。
1度本気で買おうとしました(笑)
この色嫌いだったんだけど(笑)
意外に似合っちゃったんだよね…。
もう、技が凄すぎて目が離せないんです。
その頃すでにローン地獄だったはずなのに、欲しくて欲しくて…。
マジで危なかった(笑)
買おうとするのも無謀ですが、
その前にやらかしてます。
なんと…。
金沢まで行って弟子入りを申し込んだ事があるんですよね(笑)
人生で1番緊張したかも。
突然電話して、勉強させて欲しいと行った私を快く招いて下さった二代目由水先生。
丁寧に工房を案内して製作現場を見せて下さいました。そして、プライベートの手描き作品を見せてくださったり。そして、若くて無鉄砲な私の話しを静かに聞いて下さいました。
で、説得されて諦めてお土産を頂いて帰りました。
一生残る思い出です。
着物の世界。
確かに高い(笑)
色々な思いが渦巻く業界ですが。
日本で積み上げられて洗練された誇るべき伝統と技術の最高潮が集まる世界。
勝手な願いですが、どうか末長く伝え続けられますように。