雑誌で見て憧れていた「長楽館」のアフタヌーンティに出かけた。
1909年明治の煙草王・実業家の村井吉兵衛が、私産を投じ、さまざまなヨーロッパの建築様式を組み込んだ迎賓館として建てた「長楽館」。
自転車で乗り付けたことを後悔
しかし、従業員の方は心よく入り口で迎え入れてくれた。
「あのー、アフタヌーンティの予約をしているものですが。。。。」
「はい、森田様でございますね？どうぞ。」
暖炉、シャンデリア、猫足のテーブルと椅子、ふかふかの絨毯、大きな窓、高い天井。
部屋に入る、それだけで背筋が伸びる。
アフタヌーンティは3段のプレート料理。飲み物はコーヒー、紅茶、3種類のフレーバーティから選んで注文できる。
紅茶を頼んだら、カップからお茶がなくなるたびにウェイターの男性がどこからともなく駆けつけておかわりを注いでくれる。
それにつられてどんどん飲む。
見た目にも、舌にも豪華な料理の数々は、アフタヌーンティという名前から想像するより、ずーっとお腹を満腹にする。
もうお腹一杯でーす！となるまで、手にすっぽりと収まるサイズの美しい宝石のような食べものをただただ無心で食べ続けながら、会話を楽しむ。
そして、気がつくとお茶がまたカップに一杯。
ついに最後の栗のブラマンジェを食べ終える。
すると、ウェイターの男性がスルリともう一皿テーブルに差し出す。
アップルパイと、バニラアイスクリームのピスタチオ敷き。
にこりと微笑む彼につられてまたぺろりと食べる私達。
暫く暖炉の火にあたって、お菓子の国から現実の我が家へ、自転車で鴨川を上がる。