本日ゼミの日。

午前中は、教務関係の事務やら、授業関連事務で忙殺。

昼からの3限目は平城京プロジェクトで、土器実測図チェック。

4限目は3回生ゼミ。今日もガイダンスで、来週から発表。

5限目は4回生ゼミ。オーバーツーリズムと梅州の文化財保存二本立て。

 

その後は、学生の個別対応。

鞆の浦の保存と開発の話をしているなかで、ひらめく!

 よく「文化財を保護するためには地域住民の協力が必要だ」「文化財の価値を理解してもらうことが保存の機運につながるんだ」といつも言っているが、これがなんとも抽象的。間違いではないが、わかったようで、わからない話。

 文化財(伝建などの町並み)を保存するためには、文化財の価値を高める必要があるが、どこまで高めればよいのか。

そのラインは、不便な生活を越えるところまで、文化財の価値を高める。つまり、「快適な生活」と「文化財の価値」を天秤にかけて、文化財の価値が優れば保存できる。快適な生活を優先すれば、保存はできない。この場合の価値とは、純粋な文化財的価値だけではなく、これに付随する生業や観光なども含む。

 この価値が優れば、少々不便な生活でも受け入れることができる。このあたりを地域住民が理解できるかにかかっている。

では、そのために何をするか?これはまた難題だ。0か100かではなく、どこで均衡を保てるかの模索が必要。