「旬」の第3弾を納品したので、第4弾の執筆開始!
新聞報道でも、埋没古墳がひとつ増えただけで、これまでの成果を追認したに留まる、と思っていた。しかし、この調査で興味深かったのは大溝9。
この東西大溝は条坊よりも古いこと。これは前から判っていたが、造営運河であることに注目したい。特に、造営時だけに機能していることは、藤原宮中心線の造営運河と共通する。他にも京内には運河があり、おそらく造営運河としては掘削され、藤原京期にも生活物資を運搬するのに継続して利用されたのであろう。問題は造営時だけのために掘られた運河であることである。藤原宮のものが、宮の造営に合わせて埋められるのは理解しやすい。しかし、今回の造営運河は何のため?
もしかしたら、西隣の古墳を整備するためか?と、想像が膨らむ。面白い!