『帝塚山大学考古学研究所研究報告ⅩⅣ』に掲載されている李炳鎬氏の「百済寺院の展開過程と日本の初期寺院」を読んだ。近年の調査を踏まえて、百済寺院の伽藍配置を検討し、その変遷過程を提示している。そして、この伽藍配置と日本の初期伽藍配置への影響を検討したものである。
百済寺院の最近の研究水準がよくわかり、伽藍配置についても得るところが多い。さらに、日本の伽藍(四天王寺式)についても再検討が必要であるという。
飛鳥寺式の伽藍配置の祖型については、興味があったが、百済の伽藍配置がわかってくると、四天王寺も再検討が必要。ということは、橘寺も再検討が必要か?もう一度、報告書を読み返そう。
まだ検証が必要だが、久々にわくわくする論文である。