京に上ってきた。目的は京都大学総合博物館で開催されている「石舞台古墳発掘の記録」。この博物館に来たのは久しぶりである。さて、展示の方は、遺物は1ケースしか並べられていなかったが、興味深い。出土位置や層位がわからないので、出土状況は不明だが、「石舞台築造の頃」とキャプションのある土器は飛鳥2頃で、どうみても、石舞台より20~30年は新しい。もっとも掲載されている写真をみると、5~6世紀代の須恵器も写っているので、これからは築造時期は特定できそうもない。
さて、ここでは報告書にも掲載されていない写真が多く公開されている。なかなか興味深い写真である。さらに少し離れたところにある京都大学研究資源アーカイブでは16㎜映像が上映されている。編集版は見たことあるが、ノーカット・オリジナル版は初めてである。これらの映像記録も、もっと身近に使えて、出土遺物の全貌が確認できれば、石舞台の研究も進むかもしれない……。

