この展覧会も今年で4回目となり、すっかり飛鳥資料館の年中行事となっている。そもそも「飛鳥の考古学」開催のきっかけは、明日香村と飛鳥資料館共催で特別展「飛鳥の奥津城」を開催したことにはじまる。この連携は、その後、継続しているキトラ壁画展へとつづく。このようななか、資料館学芸員との雑談で、最新の成果を紹介する速報展をしたいということになった。某博物館の「大和を掘る」の飛鳥版である。飛鳥地域では明日香村のほか奈良文化財研究所や橿原考古学研究所が毎年発掘調査をしている。これらの成果を年に一度、一堂に会する速報展である。さらに広い範囲での飛鳥である橿原市や桜井市・高取町の成果も、時には組み入れようというものであった。そこではじめて行ったのが、「飛鳥の考古学2006」であった。しかし、各機関とも未公開資料は、なかなか展示できない。今回は、未発表資料も展示した。やはり、展覧会には目玉となる展示品が必要である。各機関の柔軟な対応も必要だと思う。そのために共催で行っているのだから。いずれにしても、これからも継続していくことが重要であろう。言い出しっぺとしては……。
冬期企画展「飛鳥の考古学2009」
主 催 : 飛鳥資料館・明日香村教育委員会・橿原考古学研究所
会 場 : 飛鳥資料館
会 期 : 2010.1.22~2010.2.28