二日間、韓国扶余郡からのお客さんをご案内していた。
 数年前に、財団法人扶余郡文化財センターが設立されたらしい。ここは日本の埋蔵文化財センターのように、発掘調査と保存処理だけをしているのではなく、さらに活用・施設管理、そして古都保存という行政的な仕事も担っている。韓国でも古都保存法ができ、慶州や扶余、益山などが指定され、これから具体的な施策が検討されているそうだ。その勉強にきたらしい。
 室内での討議が終わって、高松塚や石舞台、亀形石・飛鳥寺、県の発掘現場を見学した後、奈良文化財研究所や橿原考古学研究所のシステム・施設の見学をした。やはり、このような生の場所を見ると興味津々のようである。
 翌日は、元興寺文化財研究所保存処理センターの後、法隆寺・唐招提寺・平城宮朱雀門・東大寺の見学だった。
 今回の視察で、扶余郡の方々にどれだけ役に立ったかはわからないが、韓国に帰って、いろいろと参考にしてほしい。そして、扶余のシステムを私たちにもいろいろと教えてもらいたいと思った。
 しかし、意見交換をするにしても、言葉がわからなければお話にならない。今回は当然通訳はいたのだが、やはり○×文字は必要だなぁ……。