時系列順に。
【前日】
子宮口を拡げるべくなんとやらを入れられる。こいつとは24時間のおつきあい。
私の子宮は屈曲しているらしく、まっすぐな棒では奥まで入らないようで、痛い。外科医の先生たちは、いつも内診する先生方と比べて少し乱暴な気がする。麻酔かかってるわけじゃないんだけどなあ。
担当医が「この病院には曲がっている棒がなくて・・・」と言うのを聞いて、若い先生だけれどいくつも病院を変わっているのだろうか、それとも出身大学が違うのかな、と痛みを逃すつもりでぼんやり考える。(しかし痛いもんは痛い)
【手術日】
前日18時の夜ご飯以降なので22時間の絶食(朝、昼は200 kcalずつの糖分が与えられたけれど)でお腹が空いて仕方がなかった。
手術室では、先生方が機材を調整している中、台に寝そべり左手の甲からルートを取られ、酸素マスクを置かれた後にすぐに麻酔がかかって、心の準備もへったくれもなく手術開始。
施術は、膣中隔切除および子宮鏡下の子宮中隔切除で、腹腔鏡を2つ入れた模様。病棟に戻ったのは4時間後。
癒着を防ぐために入れたリングは3ヶ月程度入れておくらしい。当初聞いていたのは1〜2ヶ月だったので、長いということは隔壁が厚かったのか。
さて、病棟に戻ったものの、気道への挿管の影響がかなり大きく、満足に喋られない。
2時間後に歩行訓練があり、酸素マスクが外され、飲水も許可されるが、ずっと寝ていたせいで血圧が上がらず気持ち悪くなって断念。(ウィダーインゼリーもいいよ、とのことだったが飲めるような気分ではなかった)
結局、数時間後に車椅子でトイレに連れて行ってもらう。
夕飯は支給されないということで夫にいろいろと持ってきてもらっていたのに、寝そべっているだけで精一杯で、ちっとも食べられなかった。
【術後1日】
術後12時間ほどで朝食。少なめではあるものの、パンに牛乳など普通の食事で驚くが、空腹だったので平らげた。
その後、担当医の内診。患部にいれたガーゼを抜かれる。
とりあえず歩けるようになっているが、腹腔鏡の際に入れた二酸化炭素が溜まっているらしく、肩がすごく痛い。
また挿管されていたせいで咽頭が痛く、さらに痰がからんでいるのだが、お腹に力を入れられないので咳で出せない。
そもそも腹腔鏡の痕が痛くてお腹は曲げられなくて靴もロクに履けない。
さらに子宮はわからないがおそらく膣が、非常にしみる。担当医は、子宮口なども裂けていたので結構縫いました!とのたまう。きれいに縫いましたよ、と。ありがたい、ありがたいんだけど、気になる痛さなんだよな・・・。
動いたほうがいいのだろうからと痛み止めを一本入れてもらうが、効果はよくわからなかった。
通常食をしっかり食べられているので、点滴が外されてだいぶ自由になり、あとは1日2回の抗生物質のみ。
出血で、一度おむつを新しくしてもらっていたが、昼過ぎには身体を拭いて術着から着替えていいということだったので、普通の下着に替えた。
術後24時間で、トイレは4度ほど、うち3回は便器が真っ赤になっていて、ナプキンは念の為長いものを使った。
【術後2日】
お腹の痛みはかなり軽減し、普通に屈めるようになった。
午前中に気になるweb説明会があったので、寝転がりながら聞く。スマートフォンで、回線の速度がとても遅くしたままでも、zoomは使えるもんだ。
術後40時間ほどで担当医の診察。腹腔鏡を入れたところに貼っていたテープを替えてもらう。
患部から出血はあるものの、担当医が言うような「子宮に入れた水で薄まったような血」になっている。
昼食から「常食②」となり、総カロリーが少し増やされたようだ。その甲斐あってか?お通じも始まって、まともなヒトになった気分。
さらに、シャワー解禁。喜びいさんで浴びるものの、点滴用の短い管がついたままではほぼ手を動かせず、髪を洗うのも乾かすのも苦労した。髪に巻きつけて乾かせるとかいうタオルを買っておくのだったな。
夕方の抗生物質をもって、点滴も終了。太い針を刺していたのに抜くと皮膚の小さな傷しか見えなくなるなんて、大したものだ。
【術後3日】
昨夜そういえばと頼んでおいた診断書をいただいて、退院。腹腔鏡手術では通常術後4日で退院とのことだが、夕方にオンラインミーティングもあったので少し早めに帰宅した。
いきなり1 kmちょい歩くのは、冒険だったかも。おとなしくタクシーにしてもよかったか。
家にフェルビナク軟膏があるので、肩に塗ってみるがまったく効かない。サリチル酸系の普通の冷湿布を貼ったら快適。おー、こんなもんなんだ!
今後の過ごし方の注意としては、湯船に入浴は禁止、自転車およびバイクに跨るの禁止、重いものはもたない、運動は控えること(できないけど)。4日目には出血はあるものの、患部の痛みはほぼなくなって、少なくとも膣の傷は塞がったのではないか。腹腔鏡の傷は出血らしい出血もなく、少し盛り上がっている。傷痕が残らないようにするには傷口がくっつく方向に引っ張って止めておくのが大事らしい。シワに沿っての切開だったそうだけれど、どこまできれいに治せるかな?
手術しましょう!と言われるノリよりははるかに大変な思いをした気がするが、中隔が厚かったのなら妊娠に関するリスクも高かっただろうし、手術をしてよかったのだろうと思う。
普段の仕事は、家を出て帰ってくるまで7000歩程度。湿布を貼っていれば通えそうではあるが、この時期だし、今週はリモートにさせてもらおう。
担当医の診察は10日後。